@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00058148, month = {Apr}, note = {背面可視ギャチベットに背部の皮膚を露出した状態で臥床後、骨突出部と皮膚表面の状態を観察し、ギャッチアップ時の背部の皮膚に生じる変化を記述した。ギャッチアップによる皮膚への影響が顕著に現れる70度ギャツチアップ(以下GU)時と垂直力のみが影響する仰臥位時で比較した。倫理的配慮として、対象の安全性と安楽性を確保し、自らの意思で臥床中断を可能とした。測定者が苦痛と判断した時も中止した。2つの体位における測定は連続して行わず、前回の測定の影響が除かれたと判断した24時間以上後に測定した。 対象は健康成人1名。各体位90分間の測定が可能であった。特徴的に観察された事象は、臥床圧迫時は骨突出部の圧迫を示す蒼白化した皮膚変化、臥床圧迫解除後は反応性充血であった。蒼白化した周囲の皮膚は背部床板に密着し、密着しなかった皮膚は充血と発汗が観察された。仰臥位とGUの違いは、蒼白化した皮膚変化が現れた時間とその範囲、反応性充血の範囲と消失までの時間であった。蒼白化した皮膚変化が現れた時間は、測定開始後から仰臥位4分15秒、GU10分30秒であった。圧迫解除直前の蒼白化した皮膚の面積は仰臥位708mm^2、GU1082mm^2であった。仰臥位の反応性充血は骨突出部を中心に楕円型であり、圧迫解除直後の面積は2905mm^2、39分後に消失した。GUでは反応性充血は不整であり、圧迫解除直後の面積は3380mm^2、2時間20分後に消失した。 臥床時骨突出部体圧(垂直力)を比較すると、仰臥位89.8mmHg、GU42.3mmHgと仰臥位の方が大きく、蒼白化した皮膚変化が仰臥位時に速く現れたことに影響していると考えた。しかし、反応性充血の範囲と消失時間の結果が示す組織の損傷範囲はGUの方が大きいと言える。反応性充血は虚血となった血管床に血液が再還流する現象であり、この現象が広範囲・長時間持続することは、真皮層への損傷がより大きいことを示している。ギャッチアップ体位では、垂直力は小さくとも水平方向のせん断力等(ずれ)が広範囲に生じることで、真皮層組織へ影響を及ぼすことが示唆された。, 研究課題/領域番号:12771487, 研究期間(年度):2000-2001, 出典:「創傷環境を整える看護ケアのための褥瘡部貼付型ずれセンサーの開発」研究成果報告書 課題番号 12771487(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-12771487/)を加工して作成, 金沢大学医薬保健研究域医学系}, title = {創傷環境を整える看護ケアのための褥瘡部貼付型ずれセンサーの開発}, year = {2016} }