@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00058166, month = {Apr}, note = {山本らは先に、糖尿病状態で促進的に形成される後期糖化反応生成物(advanced glycation endproducts、AGE)がAGE特異受容体(receptor for AGE、RAGE)を介して糖尿病細小血管障害に特徴的な細胞変化を引き起こすことを血管細胞を用いたin vitroの系で明らかにした。 本研究の目的は、このような糖尿病血管障害の発症進展とAGE-RAGE系の機能的関わりを発生工学的手法を用いてin vivoで検証することである。初年度には、RAGE過剰発現トランスジニックマウスが糖尿病腎症・網膜症の増悪を示すことを証明した。本年度はRAGE欠損マウスの作製と解析を中心に行った。その結果、 1.昨年度までに選択、分離したマウスRAGE遺伝子変異導入ES細胞株とマウス8細胞期胚とを凝集させ、偽妊娠マウスの子宮に戻すことでキメラマウスを計23匹作製した。 2.キメラマウスからES細胞由来の次世代が得られる生殖系列伝播をPCR解析およびサザンプロット解析により確認した。 3.2で得られたマウスの中からRAGE遺伝子欠損ヘテロマウスを選別し、次にそのヘテロマウス同士をかけ合わせることによって、RAGE遺伝子欠損ホモマウスを得た。 4.3で得られたRAGE遺伝子欠損ホモマウスから臓器・組織を摘出し、RT-PCR法、ウェスタン法によりRAGEの欠損を確認した。 5.RAGE遺伝子欠損ホモマウスは見かけ上正常に発生・成長し、肉眼的・組織学的には主要臓器に形態異常を認めなかった。 6.RAGE遺伝子欠損ホモマウスに糖尿病を誘発するためインスリン依存型糖尿病を遺伝的に発症するトランスジェニックマウスと交配した。 7.6で得られた糖尿病発症RAGE遺伝子欠損ホモマウスと同腹の糖尿病発症野生マウスの腎症・網膜症につき解析を行った。 以上の解析により、糖尿病合併症の発症におけるAGE-RAGE系の機能的関わりがさらに明らかにされ、本研究で開発されたトランスジェニックマウスや遺伝子欠損マウスが本疾患の病態・予防・治療解明のための有用なモデルとなると期待される。, 研究課題/領域番号:12770054, 研究期間(年度):2000-2001, 出典:「発生工学的手法を用いた糖尿病性血管合併症発症機構の解明」研究成果報告書 課題番号 12770054(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-12770054/)を加工して作成, 金沢大学医薬保健研究域医学系}, title = {発生工学的手法を用いた糖尿病性血管合併症発症機構の解明}, year = {2016} }