@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00058179, month = {Apr}, note = {本研究では、海洋地殻の3割を越えるとされる超塩基性岩の変質により生成するマグネシウム炭酸塩、特に炭酸イオンをイオン交換反応により結晶構造内に取り込むことのできるハイドロタルサイト族鉱物の生成機構を明らかにし、地球表層部における炭酸イオン固定や二酸化炭素の循環に及ぼす影響を評価することを目的とした。そのため、昨年度の千葉県、徳島県、愛媛県、オマーンに引き続き、北海道幌満かんらん岩を調査し、地質調査および試料、(水、岩石、土壌)採取を行うとともに、雰囲気制御(二酸化他酸素分圧)鉱物変質実験装置による反応実験を継続した。その結果、超塩基性岩の風化や蛇紋岩化に伴う間隙水の高アルカリ化により、ハイドロタルサィト族鉱物は容易に生成し、溶存炭酸イオンはその生成によって固定化されることが判明した。また、生成時に他の陰イオンを取り込んだハイドロタルサイト族鉱物が形成しても、炭酸イオンに対する高い選択性から、生成後もイオン交換反応によって溶存炭酸イオンを固定可能であることが、雰囲気制御鉱物変質実験装置による実験から明らかとなった。間隙水の高アルカリ化は、亀裂に産するブルース石の風化溶解、または透輝石等の含Ca塩基性鉱物の蛇紋岩化によるCaの溶脱によるもので、Mg・Feかんらん岩の風化、溶脱のみでは高アルカリ化せず、単にMgの溶出と鉄酸化・水酸化物の生成にとどまることも判明した。以上のことから、今後、グローバルな炭素循環を考える場合、海洋底に露出して海洋風化に曝される超塩基性岩の分布やその蛇紋岩化の程度、海洋底下における極低温蛇紋岩化作用の有無、間隙に産するブルース石の含有量などの評価が重要であることが明らかとなった。, 研究課題/領域番号:12740298, 研究期間(年度):2000-2001, 出典:「イオン交換反応により炭酸イオンを固定する鉱物の生成機構」研究成果報告書 課題番号 12740298(KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-12740298/)を加工して作成, 金沢大学理工研究域}, title = {イオン交換反応により炭酸イオンを固定する鉱物の生成機構}, year = {2016} }