@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00059624, month = {Apr}, note = {本研究は、多彩な構造の化合物群を期待できる鉄-酸素原子骨格からなる多核錯体の一般的合成法を確立しようとする試みである。その過程でμ-アルコキソ鉄二核錯体の合成と酸素との反応性について次項にある雑誌論文に発表した。μ-アルコキソ鉄二核錯体と酸素との反応により平面型四核錯体を単離することもできた。そこで、金属酸素錯体を経由する多核化経路を検討することとした。しかし、たとえばキュバン骨格のように当初計画した三次元的に金属の配置したクラスターの単離には成功しなかった。これは、塩基性条件下での水酸化鉄の生成に妨げられたためである。そこで、より安定な酸素錯体を形成するコバルト三価種を用いる研究に進展した。具体的にはCO(acac)_3とme-tacn(1,4,7-trimethyl-1,4,7-triazacyclononane)の塩基性条件、酸素雰囲気下および過酸化水素との反応により三種類の錯体を単離した。単核アルコキソ錯体[Co(me-tacn)(acac)(OMe)]^+,酸素錯体[{Co(me-tacn)(acac)}_2(μ-O)_2]^<2+>,およびジスーパーオキソ架橋錯体[{Co(me-tacn)}_2(μ-OH)(μ-O)_2]^<2+>である。コバルトではより酸素錯体が安定であるため酸素錯体の生成は十分予想できることであるが、ヒドロキソおよびジスーパーオキソ架橋錯体というきわめて珍しい基本骨格を持つ混合原子価コバルト二核錯体を単離することができた。これらの錯体は通常の分析手段によって同定され、単結晶を用いて構造解析を行った。ジスーパーオキソ架橋錯体は単純な酸化還元挙動を示し、Co(III,III),Co(II,III),Co(II,II)のそれぞれの酸化状態を定電位電解により単離できる。現在ジスーパーオキソ架橋錯体の分解経路からのコバルト-酸素原子骨格からなるクラスターの合成を検討している。, 研究課題/領域番号:07854039, 研究期間(年度):1995, 出典:研究課題「キュバン骨格を持つオキソ架橋鉄クラスターの合成と構造」課題番号07854039 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-07854039/)を加工して作成, 金沢大学理学部}, title = {キュバン骨格を持つオキソ架橋鉄クラスターの合成と構造}, year = {2016} }