@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00059641, month = {Apr}, note = {目的:これまでの研究で、踵部からの圧情報は後傾姿勢保持における後方保持の限界位置を知覚し、その位置(後方保持限界知覚位置)を保持するための参照系において重要な情報である可能性が示唆された。また、後方転倒の直前においても、転倒を知覚するための参照系において重要な役割を持つ可能性が示唆された。また前脛骨筋(以下、TA)は、後傾保持に伴い足圧中心位置に対応して活動量が増加することが報告されており、これまでの研究ではTAからの筋感覚情報が前述した参照系において何らかの役割を持つ可能性は否定できなかった。今回は、TAに振動刺激を与えることにより筋感覚情報を増加させ、そのときの後傾姿勢保持の限界位置から、TAからの筋感覚情報が、後方保持限界知覚位置および転倒直前位置の知覚のための参照系においてどのような役割(筋感覚情報の関与、圧情報と筋感覚情報との関与の度合)を持つかについて検討した。 対象と方法:対象は健常人10名である。方法はこれまでの報告と同様のトラッキング法とした。以下に述べる各条件において3往復のトラッキングで1セットとする試行を5試行課し、はじめの3試行は後方保持限界知覚位置で後傾姿勢を保持させる試行とし、後の2試行は転倒を覚悟してさらに後方に移動させる試行とした。実験条件は以下の1.コントロール、2.全トラッキング範囲に渡りTAへの振動刺激(以下、振動とする)を加える、3.踵部冷却、4.踵部冷却+全トラッキング範囲での振動の4つとした。 結果と考察:後方保持限界知覚位置については、冷却時は非冷却時よりも有意に後方に偏位していた。そして、振動した場合の後方保持限界知覚位置は、非冷却時および冷却時ともに、振動しなかった場合よりも前方に偏位することはなくむしろ後方に偏位し、転倒する例も多くみられた。また、転倒知覚位置は非冷却時および冷却時ともに振動の有無による違い認められなかった。 今回、冷却時、非冷却時ともに後方保持限界知覚位置、転倒知覚位置のいずれも、振動刺激による前方への偏位がみとめられなかった。このことから、これらの位置の参照において、TAからの筋感覚情報が使われている可能性は低いことが示唆された。, 研究課題/領域番号:07771142, 研究期間(年度):1995, 出典:研究課題「後方保持限界位置の知覚における感覚情報の特定」課題番号07771142 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-07771142/)を加工して作成, 金沢大学医学部}, title = {後方保持限界位置の知覚における感覚情報の特定}, year = {2016} }