@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00059665, month = {Apr}, note = {光学活性な生理活性物質の合成、構造活性相関の探求、更に新規医薬品や農薬の創製のためには、任意の立体化学を有する光学活性化合物の合成法の確立が必要不可欠である。本研究では両鏡像体共に安価に入手可能な酒石酸エステルに改めて着目し、その金属ジアルコキシドが優れた不斉触媒であることを明らかにし、種々の形式の反応に対応できる触媒的不斉合成反応系の確立を試みた。 これまでの検討の結果、アリルアルコール、ジエチル亜鉛、化学量論量の酒石酸エステル、ジエチル亜鉛、ヒドロキシモイルクロリドを順に作用させると、酒石酸エステル亜鉛ジアルコキシドの亜鉛原子に配位したニトリルオキシドが反応系内で発生し、引き続きアリルアルコールのオレフィン部分へのエナンチオ選択的[2+3]付加環化反応が進行し、対応する光学活性2-イソオキサゾリンが高立体選択的に得られることを見出していた。今回、この反応の中間に生成する酒石酸エステルの亜鉛ジアルコキシドが触媒機能を有することを見い出し、さらに反応溶媒、反応温度、試薬を加える順序、量的関係等についての検討を詳細に行なって反応条件を最適化した結果、ニトリルオキシドの触媒的不斉1,3-双極性付加環化反応を実現することができた。さらにニトリルオキシドに代え、1,3-双極子としてニトロンのアリルアルコールへの不斉付加環化反応に成功し、触媒化の可能性も確認できた。一方、酒石酸エステル金属ジアルコキシドの二つの金属に配位させる反応基質と反応剤の組合わせをマグネシウムと亜鉛に変え、ニトロンと有機金属試薬との組み合わせによる触媒的求核付加反応においても、高い不斉収率を達成することができた。 以上の様に、本研究では酒石酸エステルジアルコキシドが汎用性の高い不斉触媒であることを示すことができた。, 研究課題/領域番号:07740493, 研究期間(年度):1995, 出典:研究課題「酒石酸エステルジアルコキシドを不斉源として活用する触媒的不斉合成反応の開発」課題番号07740493 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-07740493/)を加工して作成, 金沢大学理学部}, title = {酒石酸エステルジアルコキシドを不斉源として活用する触媒的不斉合成反応の開発}, year = {2016} }