@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00059668, month = {Apr}, note = {本研究では当初の計画を少々変更して、「(i)超越有理型函数の複素力学系に関する結果の値分布論への応用」、並びに「(ii)係数を(超越)整函数とした線型微分方程式の(整函数)解の零点分布に関する研究」,所謂Complex Oscillation Theoryについての研究を主目的としています。 (i)有理写像、特に多函項式の複素力学系の研究に於いてニュートン関数は極めて重要であるが、超越有理型関数fのそれ,F=z-f/(f^1)についても同様である。本研究ではfの値分布と、Fの値分布,fixed pointsとcritical pointsの分布とが密接に関係していることに着目し、Bergweiler-Eremenkoによる有理型函数へのDenjoy-Carleman-Ahlforsの定理の拡張を応用した。得られた結果の一つが、「位数有限の超越有理型函数fについて、もしf″が零点を有限個しか持たなければ、各複素数aに対する方程式f(z)-a=0の重根は高々有限個である。」である。これは位数有限な函数fについての或る種の単葉性を述べたものであり、二階導函数が持つ幾何学的な意味合いを示すものと言え、今後更なる研究が期待できると考える。 (ii)線型微分方程式、特に整函数Aを係数に持つ正規化された二階の斉次方程式w″+A(z)w=0は、Schwarz微分等との関連で、函数論に於ける極致問題を考察する際にしばしば現れるものである。この解の値分布については、値0以外は通常値(例えばピカ-ルの除外値ではない等等)であることが知られている。一方で零点分布については様々な現象が起こりうることが多くの研究者によって報告されている。本研究ではこれまでに得られている「係数A(z)と解w(〓0)の零点分布の比較」に関して、或る意味で最良の結果を与えることに成功した。この結果の帰結の一つをNevanlinna理論の用語で表現したものが次である:「二つの整函数A,B(B≡0も可)の劣位数μと位数ρの関係がμ(A)>ρ(B)であるとせよ。もしΘ(r,(1【chemical formula】))>3/4であれば、微分方程式f″+(A+B)f=0の自明でない解fの零点の収束指数λ(f)はλ(f)【greater than or equal】ρ(A)を満たす。」この仮定で、数値3/4はより小さな如何なる数でも置き換えることはできない。これらの条件のもとに、全ての解f=(〓0)は零点を‘かなり沢山'もつことが示された。この手法は高次の方程式についても類似の拡張をもち、これまで特異な例として個別に得られていた方程式を、或る場合の特殊形として統括することを可能にしている。 以上が本研究の実績に関する報告であります。, 研究課題/領域番号:07740097, 研究期間(年度):1995, 出典:研究課題「値分布理論の研究と複素力学系及び代数型面間の解析写像への応用について」課題番号07740097 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-07740097/)を加工して作成, 金沢大学工学部}, title = {値分布理論の研究と複素力学系及び代数型面間の解析写像への応用について}, year = {2016} }