@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00059711, month = {Apr}, note = {周期表の様々な元素の特性を活用した選択的かつ効率的な官能基導入反応の開発研究の一環として、ジルコニウム、銅およびセレンの各元素のもつ潜在的な反応特性を相乗的に生かした反応を組み合わせ、有機合成上有用な官能基を有する化合物へ効率よく変換する方法について検討した。 フェニルセレノ基を有するプロパルギルセレニド(1)あるいはホモプロパルギルセレニド(2)とジルコノセンクロライドハイドライドとのヒドロジルコネーションは、位置および立体選択的に付加反応が進行し、トランス形の末端ビニルジルコノセン誘導体を与えた。引き続き得られたビニルジルコノセン誘導体と高次有機銅試薬とのトランスメタル化によりフェニルセレノ基を有するビニル銅中間体を生成させ、これと各種求電子剤との反応を検討した結果、共役エノン類の場合、効率よく1,4-付加反応が位置選択的に進行し、カルボニル基のβ位でE型のビニル置換基を導入できることを明らかにした。また、エポキシドやアリルハライド、ビニルトリフラートとの反応は、2を原料に用いた場合SN2タイプのカップリング反応が効率よく進行した。さらに、得られた化合物を過酸化水素で酸化し、対応するセレノキシドの[2,3]シグマトロピー転位あるいはシン脱離を起こさせ、それぞれアリルアルコールやジエンなどの有用な官能基に変換できることを明らかにした。 一方、アルデヒドから容易に合成できるフェニルセレノールエステルとジメチルチタノセンとの反応をトルエン中行うと、カルボニル基のメチレン化が進行し、対応するビニルセレニドが中程度の収率で得られた。さらに、これらをm-CPBAで酸化後塩基存在下加熱すると、セレノキシド脱離が位置選択的に進行し、末端アルキンが生成することを明らかにした。この一連の反応において、アルデヒド基が増炭を伴い炭素-炭素三重結合に変換されたことになる。, 研究課題/領域番号:09238214, 研究期間(年度):1997, 出典:研究課題「4族遷移金属錯体による炭素結合形成を利用する効率的分子変換反応の開発 」課題番号09238214 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-09238214/)を加工して作成, 金沢大学工学部}, title = {4族遷移金属錯体による炭素結合形成を利用する効率的分子変換反応の開発}, year = {2016} }