@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00059949, month = {Apr}, note = {HeLa細胞にインフルエンザウイルスを感染させると、Fasリガンドとその受容体Fasの生産量が転写段階で増加し、その後にアポトーシスが誘導される。これまでの研究により、(1)ヒト FAS遺伝子の-1435/+236の領域がコアプロモーターおよびウイルス感染による転写促進に必要な配列を含む、(2)この領域にはNF-IL6の結合可能な配列が8箇所散在し、NF-IL6を過剰発現させるとFasプロモーター活性が促進される、(3)ウイルス感染細胞ではNF-IL6のDNA結合活性が翻訳後調節により促進される、ことなどが明らかになっている。 ここでは、インフルエンザウイルス感染細胞におけるFAS遺伝子転写の促進機構についてさらに解析を加えた。まず、FAS遺伝子の上流および下流域をさまざまに欠失させて、転写調節に必要な領域の同定を試みた。その結果、-27/+48、+42/+235の領域のいずれかを失うと、プロモーター活性が2割以下にまで低下することがわかった。前者は転写開始点を後者はNF-IL6の結合可能配列をそれぞれ含んでいる。今のところ、基本プロモーターとウイルス感染依存の転写促進に必要なDNA領域を分離できていない。次にNF-IL6の翻訳後調節機構を解析した。ドミナントネガティブ型の二本鎖RNA依存タンパク質リン酸化酵素(PKR)を発現するHeLa細胞を用いた解析により、Fasの発現量増加および感染細胞のアポトーシスにPKRが必要であることが示された。また、感染細胞ではNF-IL6のリン酸化が増加することがわかった。以上より、インフルエンザウイルスの複製時に出現する二本鎖RNAによってPKRが活性化される→活性化PKRがNF-IL6をリン酸化する→リン酸化されたNF-IL6がFAS遺伝子の下流域に結合して転写促進を行う、という図式が予想される。, 研究課題/領域番号:07258205, 研究期間(年度):1995, 出典:研究課題「ウイルス感染細胞におけるアポトーシス関連遺伝子の協調的発現機構」課題番号07258205 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-07258205/)を加工して作成, 金沢大学薬学部}, title = {ウイルス感染細胞におけるアポトーシス関連遺伝子の協調的発現機構}, year = {2016} }