@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00059955, month = {Apr}, note = {担癌生体を分子制御するサイトカインネットワーク機構のモデルとしてマウス大腸癌に伴う悪液質誘導分子機構を詳細に解析して以下のような結果を得た。1)マウス大腸癌細胞株colon26で癌悪液質を起こすclone(clone20)と起こさないclone(clone5)のin vitroに於ける単独培養、線維芽細胞ならびに脾細胞との混合培養時に産生されるサイトカインとこれらの癌細胞をBalb/cマウスに移植した時の癌組織でのサイトカインの発現を比較した結果in vitroとin vivoで発現されるサイトカインの種類が全く異なることが明確になった。2)悪液質を起こすclone20では選択的にin vivoでのみIL6を発現し、悪液質を起こさないclone5ではIL1のナチュラルアンタゴニストが特異的に発現していることが判明した。抗IL6抗体投与実験、ILRa cDNAトランスフェクションの実験結果よりIL6が悪液質誘導には重要であるけれども部分的であり他の因子の関与が推定された3)それ故未知のcachectinを同定する方法の一つとして、Clone20/5特異的に発現する遺伝子をPCR‐differential display methodによりscreeningした。その結果4つの新規cDNAをクローニングした。そのうちの一つは、哺乳動物では全く新規のTSP-モチーフを有するZn-結合性メタロプロテアーゼをコードすることが判明した。さらに、研究代表者は、癌組織への好中球、リンパ球浸潤を制御すると考えられるケモカイン、IL8の遺伝子発現調節機構の解析の結果AP‐1,NF‐IL6,NFkB結合エンハンサーがIL8遺伝子発現の正/負の調節に関与することを明かにした。またNFkBの活性化経路を明らかにするためにLPS‐依存性cell‐freeでのNFkB活性化システムを確立し、IkBαのリン酸化部位を同定した。一方、班員の審良は、IL6遺伝子の発現調節を解析する中でNF‐IL6とAPRFを発見するとともに、gp130を介するシグナル伝達機構を明らかにした。班員の藤原は担癌宿主では腫瘍由来TGFbによるCD4+Thのサイトカイン産生抑制に加え担癌宿主が産生するIL6によってもTNF産生が抑制され相乗的に抗腫瘍免疫能の低下が惹起されることを明かにした。また、IL12の癌免疫原性の回復力について評価し、IL12は免疫不全を是正し、腫瘍拒絶を惹起させることを明らかにした。班員の栗林はCD4+のCTL誘導抑制性Tsの存在を示し、CTL、ヘルパーT細胞エピトープを決定した。班員の吉田はgp130,NF‐IL6ノックアウトマウスを作製しそれらの形質を評価した。班員の横田はIL5遺伝子がPKCとPKA依存的に活性化されることを見つけその反応要素NFAT,CLEO配列を決定した。班員の小野崎は種々の細胞が産生するがん細胞増殖抑制因子を精製することによりカタラーゼだと同定した。, 研究課題/領域番号:07274106, 研究期間(年度):1995, 出典:研究課題「担癌宿主に於けるサイトカインネットワーク分子機構の解析」課題番号07274106 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-07274106/)を加工して作成, 金沢大学がん研究所}, title = {担癌宿主に於けるサイトカインネットワーク分子機構の解析}, year = {2016} }