@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00060006, month = {Apr}, note = {1.ヒト肺動脈由来内皮細胞と平滑筋細胞からポリ(A)^+RNAを分離し、アルドステロン生成に関与しうる全酵素遺伝子の発現を定量的RT-PCR法で分析した結果、3β-HSD、P450_、P450_の各遺伝子が両細胞種で発現していることが見い出された。P450_とP450_<11β>のmRNAは検出されなかった。 2.[^3H]プレグネノロンを血管内皮細胞の培養培地中に添加すると、^3H-アルドステロンまで変換されることが見い出された。 したがって、血管におけるアルドステロン生成経路は副腎皮質のそれと必ずしも同一ではなく、主として循環血液中の中間体、さくにプレグネノロンからスタートするものと考えられた。 3.当該経路の律速酵素であるP450_をコードする遺伝子(CYP11B2)の発現はアンジオテンシンIIでup-regulateされ、レニン・アンジオテンシン系の支配下にあることが明らかにされた。 4.内皮細胞、平滑筋細胞ともアルドステロンに特異的なレセプターであるI型鉱質ステロイドレセプターをコードする遺伝子を発現していた。また、alternative splicingにより産生されると考えられる新しいアルドステロンレセプターmRNA分子種も発見された。 5.アンジオテンシンIIで誘導される平滑筋細胞への[^3H]ロイシン取込みが、アルドステロンの共存下で促進され、アルドステロンレセプターの特異的拮抗剤であるZK91587で阻害された。したがって、血管アルドステロンは血管レニン・アンジオテンシン系と機能上も共役しており、平滑筋のhypertrophy(肥厚)に関与しうるものと推定された。 したがって、本研究により血管アルドステロン生成・反応系のほぼ全容が明らかにされ、高血圧症の成因・病態を解明するうえで重要な手がかりが得られたものと考えられる。 6.なお、本研究の遂行中、血管新生や糖尿病性血管障害に関して従来知られていなかったメカニズムも明らかにされ、山本らはこれらの血管症に対する新しい予防・治療原理を提唱するに至った。, 研究課題/領域番号:07670139, 研究期間(年度):1995, 出典:研究課題「血管におけるアルドステロン生合成・反応系の発現とその生理的役割の解明」課題番号07670139 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-07670139/)を加工して作成, 金沢大学医学部}, title = {血管におけるアルドステロン生合成・反応系の発現とその生理的役割の解明}, year = {2016} }