@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00060014, month = {Apr}, note = {我々は、空胞系酸性顆粒が細胞の増殖と分化に対して如何なる寄与をしているかについて,選択的阻害剤を利用して検討してきた。本研究においては,特にbafilomycin A_1に代表される空胞系プロトンポンプ阻害剤による,細胞増殖阻害・細胞死誘導作用と細胞分化誘導機構を明らかにするとともに,癌細胞の増殖を阻害し,細胞の分化を誘導する化合物として必要な構造を検索することを目指した.現在までのところ、両反応は極めて類似した受容体構造を介しているが、細胞分化は細胞膜上の受容体を介しており、リソソームのpHは恐らく関与しない点で、増殖阻害・細胞死の誘導と異なっていることが判明した。空胞系プロトンポンプ阻害剤が,果してH^+ATPase(あるいは類似の)活性の阻害を通じて分化誘導活性を発現しているのか極めて重要で且つ興味深い点である.これを明らかにする一環として,アフィニティーカラムや新たにアフィニティー標識ブローブを作製して阻害剤結合蛋白質の同定を試みたが、残念ながら、今回、結論を得るのに十分な特性を有するプローブを作成することはできなかった。また、空胞系プロトンポンプ阻害剤による細胞の分化誘導機構における各種情報伝達カスケードの関与を,蛋白質質リン酸化と脱リン酸化酵素を中心に検討した結果、NGF等による分化誘導剤では見逃されていた未知のカスケードの存在することを明らかにすることができた。一方、細胞の増殖阻害・細胞死の誘導は、細胞質のpHではなくリソソームなどの酸性顆粒のpHが確かに引き金となっていること、空胞系プロトンポンプ阻害剤だけでなく、塩化アンモニウムや酸性イオノフォアでも引き起こされること、新たな蛋白合成を必要とする反応が含まれ、分化誘導と類似した蛋白質のリン酸化や脱リン酸化反応も必要とされること、等を明らかにすることができた。, 研究課題/領域番号:07680765, 研究期間(年度):1995, 出典:研究課題「空胞系プロトンポンプ阻害剤による細胞分化誘導機構の解析」課題番号07680765 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-07680765/)を加工して作成, 金沢大学医学部}, title = {空胞系プロトンポンプ阻害剤による細胞分化誘導機構の解析}, year = {2016} }