@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00060124, month = {Apr}, note = {12-リポキシゲナーゼはアラキドン酸の12位に分子状酸素を添加する酵素である。この酵素は中枢神経系においては、ラットやブタの脳下垂やラットの松果体に存在する。この酵素の生理機能については、12-リポキシゲナーゼ産物が視床下部からのLHRHの放出や、松果体におけるメラトニン合成を促進するという神経内分泌学知見がある。また,アラキドン酸の12-リポキシゲナーゼ産物は、脂溶性であることから容易に細胞膜を透過して、シナプス後部から前部への逆行性情報伝達物質として作用することが想定されている。私たちはラット松果体から12-リポキシゲナーゼcDNAをクローニングし,ノーザンブロティングやin situハイブリダイゼイションによって,神経系における酵素の局在を明らかにしてきた。本研究では,12-リポキシゲナーゼcDNAのN末端上流に6個のヒスチジンを持つ発現ベクターを構築し,大腸菌で酵素蛋白を発現させた。このヒスチジン配列がニッケルイオンに親和性を持つことを利用したキレート親和性クロマトグラフィーによって,酵素を均一に精製した。精製12-リポキシゲナーゼ蛋白を抗原としてウサギを免疫し,酵素に対する抗体を作成した。松果体におけるメラトニンの合成分泌には日周リズムがあることがよく知られているので,ラット松果体の12-リポキシゲナーゼの変動を調べた。アラキドン酸を基質としてラット松果体の12-リポキシゲナーゼ活性を測定すると,夜は高く昼は低いという日内変動が認められた。松果体の酵素タンパク質の量を抗体を用いた酵素免疫測定法で調べると,同様の変動が認められた。この日周リズムは,酵素のcDNAを用いたRNAブロット解析によっても確認された。以上より,ラット松果体の12-リポキシゲナーゼの酵素量には日周リズムがあり,mRNAレベルでの調節機構が働いているものと推定される。, 研究課題/領域番号:06253213, 研究期間(年度):1994, 出典:研究課題「アラキドン酸12-リポキシゲナーゼの神経伝達機構における役割」課題番号06253213 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-06253213/)を加工して作成, 金沢大学医学部}, title = {アラキドン酸12-リポキシゲナーゼの神経伝達機構における役割}, year = {2016} }