@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00060197, month = {Apr}, note = {シクロプロピルアシルシラン(1)の合成的利用に関する研究の一環として、1の炭素三員環を環拡大させてシクロブタノン誘導体(2)および2-シリル-4,5-ジヒドロフラン誘導体(3)へ選択的に変換するとともに、IIIの反応性について検討した。 まず、三員環炭素上に各種置換基を持つ1を、求核性の低いアニオン部を有する強酸で処理して、対応する環拡大生成物2または3を選択的に得た。この選択性は基質の構造や用いた酸に依存した。すなわち、硫酸と2-アリールシクロプロピルアシルシランの反応では良好な収率で2-アリールシクロブタノンが生じた。1の2位置換基がアリール基以外では、3のみが生成した。また、トリメチルシリルトリフラートとの反応では、1の種類に無関係に、3のみが定量的に得られた。これらの反応は1に特徴的で、炭素同族体では認められないものである。その反応機構についても考察を加えた。 ジヒドロフラン誘導体(3)の各種親電子剤および求核剤との反応を検討した。3と親電子剤としてのハロゲン化スルフエニルや臭素との反応では、3の3位オレフイン水素がPhS基、X基で置換された生成物が得られた。また、パラジウム触媒存在下での3とヨウ化アリール基とのクロスカップリング反応も良好な収率でアリール置換ジヒドロフラン(4)を生じた。この際、フラン環の5位に置換基を持つ3では、環内二重結合の移動が顕著で、2位または3位水素がアリール基で置換された二異性体が70:30の比で生じた。しかし、フラン環の4,5位の双方にアルキル置換基を持つ3では、選択的に3位水素のみがアリール置換された。なお、3が一種の環状エノールエーテルであることを利用し、親電子剤と求核剤を使い分けて、カルボニル基のα位及びγ位に望む置換基が導入された非環状アシルシランの作り分けを検討したが、初期の目的を達成できなかった。, 研究課題/領域番号:06651001, 研究期間(年度):1994, 出典:研究課題「シクロプロピルアシルシランの環拡大反応とその合成的利用」課題番号06651001 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-06651001/)を加工して作成, 金沢大学工学部}, title = {シクロプロピルアシルシランの環拡大反応とその合成的利用}, year = {2016} }