@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00060278, month = {Mar}, note = {ペプチドトランスポーターが発現することにより、がん細胞へのペプチド性抗がん剤の移行性が上昇するかを、in vitroおよびin vivoで以下のように検討した。 1.hPEPT1を過剰発現するモデル腫瘍の樹立 ヒト小腸オリゴペプチドトランスポーターhPEPT1cDNAをHeLa細胞にトランスフェクションし、安定発現細胞(HeLa-hPEPT1)を得た。同様に空ベクターでトランスフェクションを行い、陰性対照細胞(HeLa-pcDNA3)を得た。両細胞へのペプチド性抗がん剤[^3H]ベスタチン取り込み活性について検討を行ったところ。HeLa-hPEPT1の取り込みはHeLa-pcDNA3と比較して約5倍に増加した。HeLa-hPEPT1への取り込みは非標識グリシルサルコシンおよび非標識ベスタチンの共存により有意に低下した。更に[^3H]グリシルサルコシン取り込みに対するベスタチンによる阻害効果も検討したところIC50値約0.56mMが得られた。この値はhPEPT1を発現する小腸モデル細胞Caco-2の示すベスタチンのKm値0.34mMとよく一致した。これらの結果からhPEPT1を過剰発現する腫瘍細胞株を樹立できたと考えられた。 2.in vivoにおけるペプチドの腫瘍への蓄積 ヌードマウス(Balb/c nu/nu)の背部皮下にHeLa-hPepT1もしくはHeLa-pcDNA3を移植し腫瘍を形成させた担がんマウスに、ベスタチンあるいは[^3H]カルノシンを投与し30分後の組織対血漿中濃度比(Kp値)を求めたところ、HeLa-hPEPT1移植により形成した腫瘍では、それぞれKp値約2.0および2.5と算出された。この値は細胞間液のみ分布する[^<14>C]イヌリンの値(約0.5)と比べ有意に高いことから、両ペプチドが腫瘍細胞内に取り込まれていることが示された。一方HeLa-pcDNA3移植により形成した腫瘍については、ペプチドの蓄積は認められなかった。 以上の結果より、hPEPT1の発現によりペプチド性化合物の腫瘍への蓄積が上昇する可能性が示された。, 研究課題/領域番号:12217055, 研究期間(年度):2000, 出典:研究課題「がん細胞膜トランスポーターをターゲットとした化学療法の最適化」課題番号12217055 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-12217055/)を加工して作成, 金沢大学薬学部}, title = {がん細胞膜トランスポーターをターゲットとした化学療法の最適化}, year = {2018} }