@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00060338, month = {Jun}, note = {膵癌の大部分は膵管上皮由来の膵管癌であることにより、膵液中にはは癌細胞成分が脱落してくるとの想定に基づき細胞診がなされてきたが、一般にその有用性は高くない。一方、膵癌組織における検討で,c-ki-ras癌遺伝子のコドン12に点突然変異が90%前後もの高頻度に生じることが明らかにされている。そこで,私は,内視鏡的に採取される膵液を用いてc-ki-ras癌遺伝子点突然変異の検索を行い膵癌診断に対する有用性を検討した。膵癌ならびに慢性膵炎患者より経内視鏡的に採取した膵液からDNAを抽出後,以下の各種検出方法により検討を行った。ドットブロットハイブリダイゼーション法では,膵癌20例中11例(55%)にK-rasコドン12の点突然変異が検出されたが、慢性膵炎18例では、同変異は検出されなかった。このように、膵癌患者膵液中のK-rasコドン12点突然変異の検出は、膵癌の質的診断へ応用できることを明らかにした。(Jpn J Cancer Res 84:961,1993)。さらに、その検出感度を上げる目的で、modified primerによるPCR-RFLP法では、膵癌24例中20例(83)%に同変異が検出され、慢性膵炎26例中1例に同変異が検出された。この陽性を示した慢性膵炎の1例については、厳重に経過観察中である。また、癌研究所生化学部の中村らにより開発されたMutant Allele Specific Amplification(MASA)法では、RCRにて増幅されにくい場合もあるが、膵癌5例中4例にK-rasコドン12の点突然変異が検出され、慢性膵炎5例では、同変異はみられなかった。膵液細胞診陰性でc-Ki-rasコドン12の点突然変異の陽性を示した小膵癌症例もみられた。また、ERCP,EUSなどの画像診断にて膵癌との鑑別の困難な腫瘤形成性慢性膵炎症例では、同変異は陰性である。このように、膵液中のc-Ki-ras癌遺伝子点突然変異の検索は、膵癌との鑑別困難例や小膵癌診断に対する有用な臨床検査法となりうるものと期待される。, 研究課題/領域番号:05857062, 研究期間(年度):1993, 出典:研究課題「膵液中c-ki-ras癌遺伝子の点突然変異の検出による膵癌診断の開発」課題番号05857062 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-05857062/)を加工して作成, 金沢大学がん研究所}, title = {膵液中c-ki-ras癌遺伝子の点突然変異の検出による膵癌診断の開発}, year = {2018} }