@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00060359, month = {Apr}, note = {臨床的には胃粘膜病変と門脈血行動態について明らかとした。食道静脈瘤を含む上行性短絡路の血流が少ない例はGastropathyが高度であり、門脈圧亢進症において胃粘膜病変は単に門脈圧の程度のみではなく、側副路の発達パターンの相違も胃粘膜病変を規定する要因であることが示された。また胃内環境を規定する大きな因子である胃内pHは肝病態が進展した例においては夜間の逆転現象が消失するなど特異なパターンを示し、胃酸分泌制御機構の破綻が明らかとなった。その背景として門脈圧亢進による消化管ホルモンの分泌代謝異常、胃粘膜血液のうっ滞、それに引き続く血管作動性物質の関与が考えられた。 さらに肝硬変症時の胃粘膜障害の大きな要因と仮説を立てたエンドトキシンについて、門脈圧亢進時側副路である奇静脈内の濃度を測定した。しかしながら肝病態の安定している対象例においては奇静脈内エンドトキシン濃度は末梢血濃度と差は認められなかった。一方エンドトキシンの阻害作用を有するUlinastatin投与によるショック肝ラットを用いた実験では、肝血流、胃粘膜血流ともに上昇することを明らかし、胃粘膜血流の低下、それに引き続く胃粘膜病変の成因としてエンドトキシンが重要な役割を果たしていることが考えられたが、今後さらに直接的な関連の検討を予定している。 肝硬変ラット、および門脈圧亢進症ラットにおいて、胃粘膜内のプロスタグランヂン濃度を測定した。コントロールラットに比較し、PGE1、PGE2濃度の低下が認められ、Portal hypertensive gastropathyの成因に関与していることが示された。 当初主検討項目と予定していたエンドセリン、PAFについては現在実験を開始したばかりであり、また血管内皮弛緩因子nitric oxide(NO)とともに今後検討してゆく予定である。, 研究課題/領域番号:05770349, 研究期間(年度):1993, 出典:研究課題「肝硬変症に伴う胃粘膜病変の成因における血管作動性物質の関与」課題番号05770349 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-05770349/)を加工して作成, 金沢大学医学部附属病院}, title = {肝硬変症に伴う胃粘膜病変の成因における血管作動性物質の関与}, year = {2016} }