@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00060392, month = {Apr}, note = {ヘム蛋白質における配位子と周辺アミノ酸との特異的相互作用を調べるにあたって、ヘム蛋白質としてヘモグロビンを選びその一酸化炭素(CO)の結合に周辺アミノ酸の与える影響を、ヘム周辺アミノ酸変異異常ヘモグロビンを用いて調べた。COの結合状態は共鳴ラマン分光及びフェムト秒赤外分光により調べた。 以下に今年度得られた結果について述べる。 1)共鳴ラマン分光による解析:COの結合に由来するラマン線は、CO伸縮振動(ν_),Fe-CO伸縮振動(ν_),Fe-C-O変角振動(δ_)の3つである。577cm^<-1>のラマン線が基本音であるか倍音とするかあるいは結合音とするか議論のあるところである。COの同位体を使って丁寧に調べると、370cm^<-1>に新しく同位体によりジグザグパターンを示すラマンバンドが見つかった。これを基本音とすると、従来の577cm^<-1>にみられるラマンバンドは結合音と見做すことができる。シトクロムオキシダーゼでも同様な結果が得られたので、この性質はヘム周辺アミノ酸にあまり依存しないことが分かった(この内容の論文はJ.Phys.Chem.に受理され、1994年に印刷予定)。 2)フェムト秒赤外分光:ヘム周辺アミノ酸変異ヘモグロビンHb M BostonのCO伸縮振動(ν_)は正常Hbに比べて20cm^<-1>も低波数にシフトし、CO結合機能や結合様式が異なることが予想された。しかし、フェムト秒赤外分光で調べたところ正常Hbと同じという予期に反した結果となり、結合様式が違うのではなくヘム周辺アミノ酸のhydrophobisityがCOの振動モードに影響与えていると考えた方がよさそうである。(Biochemistry、1993年に掲載)。, 研究課題/領域番号:05209210, 研究期間(年度):1993 – 1994, 出典:研究課題「ヘム蛋白質における配位子と周辺アミノ酸との特異的相互作用」課題番号05209210 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-05209210/)を加工して作成, 金沢大学医療技術短期大学部}, title = {ヘム蛋白質における配位子と周辺アミノ酸との特異的相互作用}, year = {2016} }