@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00060398, month = {Apr}, note = {[I]ヒト臍静脈内皮細胞をウシ網膜血管周皮細胞のフィーダー層上でco-cultureすると、(1)内皮細胞の増殖が抑制され、(2)内皮細胞のプロスタサイクリン産生も有意に促進された。(3)周皮細胞は過酸化脂質による内皮細胞傷害をも密度依存性に防止した。[II]逆に、(1)周皮細胞の増殖は内皮細胞のフィーダー層上で促進された。(2)この増殖促進効果はエンドセリン1で代替され抗エンドセリン1抗体で中和されたことから、内皮細胞に由来する周皮細胞増殖因子の実体はエンドセリン1であると結論された。(3)周皮細胞はエンドセリン1に高親和性のA型レセプターmRNAを発現していることも見い出された。以上本研究により、周皮細胞は内皮細胞の増殖を制御するのみならず内皮細胞の特異機能を保持し、内皮細胞障害に対しても保護的に作用しうること、また、内皮細胞はエンドセリン1の分泌を介して周皮細胞の増殖をコントロールしうることがはじめて明らかにされた。これらの知見から、内皮細胞と周皮細胞の相互作用は細小血管の恒常性維持に重要な役割をはたしており、その破綻は血管新生、血栓形成、内皮障害といった血管病変の発生や増悪につながることが推定された。 [III]なお、本研究の経過中、ヒト肺動脈内皮細胞・平滑筋細胞がアルドステロン合成酵素遺伝子を、平滑筋細胞がミネラルコルチコイドレセプター遺伝子を発現しており、アルドステロン拮抗剤がアンジオテンシンIIによる平滑筋細胞の肥厚を抑制しうることが発見された。これは、血管細胞自体がステロイドの生合成系と反応系とを合わせもつことをはじめて明らかにしたものであり、局所で産生されるアルドステロンがレニン-アンジオテンシン系と共役して血管のtonus調節や高血圧症の発症に関わっている可能性を示している。, 研究課題/領域番号:05256220, 研究期間(年度):1993, 出典:研究課題「内皮細胞の機能保持における血管周皮細胞の役割」課題番号05256220 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-05256220/)を加工して作成, 金沢大学医学部}, title = {内皮細胞の機能保持における血管周皮細胞の役割}, year = {2016} }