@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00060440, month = {Apr}, note = {シクロプロピルアシルシラン(1)の合成的利用に関する研究の一環として、1及びその誘導体におけるシリル基と炭素三員環の特性を利用したホモアリル誘導体の立体選択的生成について検討した。 まず、炭素三員環の2,3-位に種々の置換基を持つ1と有機金属試薬との反応によって対応するシクロプロピルシリルカルビノール(2)を高収率で得た。なお、シリル基のBrook転位によるシリルエーテルの生成は認められなかった。2-フエニル-1の反応ではそのexo/endo混合物からexo体のみが消費され、2はジアステレオマー混合物となったが、その他のアルキル置換-1からは単一生成物が生じた。 2とハロゲン酸(THF中)、またはスルホン酸類(MeOH中)との反応では、炭素三員環が開環した対応するホモアリル誘導体(3)(ホモアリル位置換基X:ハロゲン酸による反応ではX=Cl,Br、スルホン酸類との場合にはX=OMe)が高収率で生じた。3のアルケン部の立体配置は用いた酸には無関係で、カルビノール炭素上のアルキル基(R′)がn-Buの2からはE-3が、R′がt-Buの2からはZ-3が選択的に生成した。 3のフッ素アニオン試薬(TBAF)による脱シリルプロトン化では、Xがメトキシ基のE-3からはアルケン部がZ-配置の、Z-3からはE-配置のホモアリル誘導体(4)が選択的に生じた。この際、トリメチルシリル基を持つE-3の脱シリルプロトン化はZ-3に比べて困難であったが、ジメチルフェニルシリル基を持つE-3からは効率良くZ-4が生成した。3のXがハロゲンの場合、脱シリルプロトン化は進行せず、ハロゲン化水素の脱離によりシリルジエン体が得られた。 通常のシクロプロピルカルビニルカチオンのホモアリル転位ではE-ホモアリル誘導体が優先的に生成するJulia反応とは対照的に、本手法では、カルビノール炭素にシリル基を導入することによって転移反応の立体選択性を向上させると共に、生成物のシリル基を脱離させることによって、Julia反応での結果とは逆の立体配置のホモアリル誘導体が得られた。, 研究課題/領域番号:05650872, 研究期間(年度):1993, 出典:研究課題「シクロプロピルアシルシランのハロゲン化ホモアリル誘導体への立体選択的変換」課題番号05650872 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-05650872/)を加工して作成, 金沢大学工学部}, title = {シクロプロピルアシルシランのハロゲン化ホモアリル誘導体への立体選択的変換}, year = {2016} }