@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00060506, month = {Apr}, note = {非代謝性のβ_1受容体遮断薬talinolo1は、グレープフルーツジュースの併用により、ラットにおいてはAUCの上昇が、ヒトにおいてはAUCの低下が報告されており、その原因としてinflux/effluxトランスポーターの関与が推察された。そこで本年ではまず、モデル化合物としてtalinololを用い、消化管吸収に働くことが示唆されているOATP/Oatpと吸収障壁として働くP-gpとの相互作用をこれらトランスポーター間にある活性の優位性に基づいて評価を試みた。Oatp発現oocyteを用いた検討により、talinololはラットOatpla5の基質となることが明らかとなった。また、Oatpla5によるtalinololの輸送はnaringinにより阻害され、そのIC_<50>値は12.7μMと算出された。一方、Mdrla発現細胞による検討からラットP-gpによるtalinololの輸送もnaringinにより阻害され、そのIC_<50>値は604μMであることが明らかとなった。したがって、実際の消化管におけるtalinololの吸収は、naringinのIC_<50>値の違いに基づいたOatpla5およびP-gp阻害に影響される可能性が示唆された。すなわち、低濃度naringinによりOatpla5が阻害され吸収性が低下し、高濃度naringinによりOatpla5に加えP-gpも阻害され吸収性が回復することが期待される。そこで次に、talinololの消化管吸収に及ぼすOatpla5の影響を観察することを目的に、様々な濃度のnaringin併用下におけるラット小腸膜透過性の評価を試みた。その結果、talinololの膜透過性は低濃度naringin存在下で有意に低下し、高濃度naringin存在下で有意に上昇した。経口投与後におけるtalinololのAUCも同様な変動傾向が観察されたことから、talinololの吸収過程においてOatpla5とP-gpがその活性の優位性に基づいて機能している可能性が示唆された。ヒトOATPもnaringinによって阻害されたことから、talinolol吸収がP-gp/OATPにより調節されていることが推察される。, 研究課題/領域番号:20890082, 研究期間(年度):2008 – 2009, 出典:研究課題「吸収/排泄型トランスポーターの優位性に基づいた消化管吸収性評価システムの構築」課題番号20890082 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-20890082/)を加工して作成, 金沢大学薬学系}, title = {吸収/排泄型トランスポーターの優位性に基づいた消化管吸収性評価システムの構築}, year = {2016} }