@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00060527, month = {Apr}, note = {平成20年度までの研究により、骨髄不全患者血清から精製した抗モエシンポリクローナル抗体が、単球が発現しているモエシンに結合し、ERK1/2を活性化することによってTNF-αの分泌を誘導することが明らかになった。この結果から、免疫担当細胞が発現しているモエシン蛋白が造血調節に関わっている可能性が示唆された。そこで、モエシン分子がin vivo造血にどのように関与しているかを明らかにするため、大阪大学月田研究室から供与されたモエシンノックアウト(KO)マウス胚を用いてこのマウスを生育させ、まず造血状態を評価した。その結果、野生型マウス(n=9)では白血球数が13453±4114/μLであったのに対し、モエシンKOマウス(n=10)では白血球数が3965±1565/μLと、野生型マウスに比べて有意に低値P<0.05)であった。モエシンKOマウスにおける白血球減少のメカニズムについては現在検討中である。また、このKOマウスを精製マウスモエシン蛋白で免疫することにより抗マウスモエシンモノクローナル抗体を作製し、抗モエシン抗体が野生型マウスのin vivo造血に及ぼす影響を検討する予定である。 また、肝炎後再生不良性貧血(肝炎後再不貧)における自己抗原を同定するため、肝炎後再不貧患者血清中の自己抗体を、肝細胞株Huh7の培養上清由来蛋白とウェスタンブロッティングを用いてスクリーニングした。その結果、肝炎後再不貧患者7例中4例(57%)の患者血清IgGが培養上清中の約70kDaの蛋白に対して反応した。そこで、この70kDaバンドを切り出して質量分析にかけたところ、この蛋白はHSP72であることが判明した。精製HSP72蛋白質とウェスタンブロッティングを用いて他の患者血清中の抗HSP72抗体を調べたところ、肝炎後再不貧12例中8例(67%)が陽性であったのに対し、自己免疫性肝炎4例、BもしくはC型肝炎5例ではすべて陰性であり、健常者29例中2例の陽性率は高々7%であった。以上の結果から、HSP72は肝炎後再不貧における自己抗原の一つと考えられた。, 研究課題/領域番号:19659243, 研究期間(年度):2007 – 2008, 出典:研究課題「自己抗体による免疫担当細胞からのサイトカイン分泌増強を介した骨髄不全病態の解析」課題番号19659243 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19659243/)を加工して作成, 金沢大学医学系}, title = {自己抗体による免疫担当細胞からのサイトカイン分泌増強を介した骨髄不全病態の解析}, year = {2016} }