@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00060613, month = {Apr}, note = {1)ミロク抽出の有機溶媒としては比重が大きく,水への溶解度が小さな1,2ジクロロベンゼン,1,2,4ートリクロロベンゼン,テトラクロロエチレンなどがよく,水相10ml,有機相1〜100μl振り混ぜた後,2000rpm5分の遠心分離の場合,10μlの有機相でも水玉状にきれいに分相できる。 2)ミクロ抽出では,金属錯体の抽出率を高めて濃縮を行うには,分配比の大きな含イオウ有機試薬による抽出や協同抽出系が適している。 3)ミクロ抽出容器は栓つきの小さな遠心管か試験管がよく,振り混ぜは手動または振とう機で行い,遠心分離後,吸引式の小さなピペットまたはピストン式マイクロシリンジを用いて有機相を採取するとよい。 4)高性能TLC法による抽出金属錯体と付加錯体の分離は,2.5×7.5cmの高性能プレートに試料の0.1〜1.0μlを下端から1cmのところに4点スポットし,小さな展開槽に有機溶媒を3ml入れ,薄層を0.5cm浸した後5分間展開させて十分である。飽和型より不飽和型が錯体の分離に適している。 5)キレート付加錯体のRf値はキレート錯体よりも小さく,ほとんど原点に留まったままなので,それらの錯体の相互分離は簡単にできる。またケイ光剤含有のSG-60F_<254>による金属錯体のRf値は,SG-60の場合より少し小さくなる。有機溶媒による金属錯体と付加錯体のRf値は,配位原子の酸素が,窒素,イオウに置換するにつれて増大する。有機溶媒は極性が大きく,分子中に水素結合可能な酸素原子や水素原子をもつものほどRf値は大きくなるが,錯体のRf値の差がなくなり,相互分離は悪くなる。この傾向はTTA錯体系で強く現れ,錯体の分解を伴う。Dz錯体系ではCd