@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00060943, month = {Apr}, note = {昆虫の変態の内分泌調節の研究によく用いられる昆虫15種の前胸腺を培養し、その産生エクジステロイドを同定した結果、前胸腺は3カテゴリ-に分れることが判明した。すなわち、主としてエクジソンを分泌するもの(カイコ、ハエ、バッタ)、3-デヒドロエクジソンを主とするもの(タバコスズメが、アゲハ、モンシロチョウ等)、この中間のもの(オオハチミツが、ワモンゴキブリ等)である。これには目特異性はなく、種により異なるといえる。又体液中のデヒドロエクジソン還元酵素(3β-リダクタ-ゼ)活性を、5目19種について検討した結果、鱗翅目(10種)では例外なく3β-リダクタ-ゼ活性が強いのに比べ、他の4目ではいずれも相当に低い値であった。しかし、低い活性とはいえ、前胸腺が産生する3-デヒドロエクジソンを全てエクジソンに還元するに十分であることも明らかとなった。この結果、3-デヒドロエクジソン→エクジソンの系は昆虫で普遍的なものであると証明された。 リダクタ-ゼの精製は現在進行中である。体液中には分子量約20000のリダクタ-ゼが少くとも2種類あり、一方はNADPHを、他方はNADPHとNADHを補酵素とする。これらは硫酸アンモニウムの飽和度を変えた塩析でかなりよく分離できる。いずれの活性も2,6-ジクロロフェノ-ル-インドフェノ-ルを用いた呈色反応で検出できるので、3-デヒドロエクジソンを用いた差次的ラジオイムノアッセイを用いなくともよく、クロマトグラフィ-による精製が促進された。現在、DEAEセルロ-ス及びブル-セファロ-スによるカラムクロマトグラフィ-が終ったところであり、近い将来、β-リダクタ-ゼが抗体作成に十分量単離できるものと期待される。, 研究課題/領域番号:01540592, 研究期間(年度):1989, 出典:研究課題「後胚発生の内分泌調節に関わる還元酵素」課題番号01540592 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-01540592/)を加工して作成, 金沢大学理学部}, title = {後胚発生の内分泌調節に関わる還元酵素}, year = {2016} }