@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00061098, month = {Apr}, note = {昆虫の脱皮は前胸腺から分泌される脱皮ホルモンにより誘導される。これまで我々は、前胸腺から分泌される脱皮ホルモンは多くの昆虫で、生物活性のない3ーデヒドロエクジソンが主体であり、これは体液中に存在する還元酵素によりエクジソンに変換され、さらに脂肪体で20ーヒドロキシエクジソンへと酸化され生理活性を示すに至ることを明らかにしてきた。しかし、この系で要となる酵素である還元酵素については、その特性、産生部位等を含めおおくが不明のままである。本研究の目的はこの酵素を精製し、もってその特性等を明らかにすることにあった。 カイコ幼虫体液中の還元酵素活性が最も高い5令吐糸開始当日に、ほぼ5000匹の幼虫から体液を採取し超低温下で保存した。還元酵素の精製は以下の順序で行った。血液を緩衝液で2ー3倍希釈したのち、40ー75%飽和で硫安塩析する。沈澱を溶解、透析後DEAEーセルロ-スを用いたイオン交換クロマトグラフィ-にかけ、100mM NaClにて活性を溶出した。これをレッドセファロ-スを用いたアフィニティ-クロマトグラフィ-にてさらに精製し、ついで、ゲル瀘過カラムをもちいたFRLCにて活性分画を分取した結果、ほぼ単一の精製物を得るに至った。以上は予備実験の結果であり、現在抗体作成およびアミノ酸配列決定のための試料を得るため、保存血液を用いて大量精製の途中である。 還元酵素活性は体液中にみられるものの、これが血清中に存在するのか、あるいは採血時に崩壊する血球に由来するものかは不明である。血球の崩壊を防ぎながら採血する方法のうち2種類をもちいて採取した体液から血清を分離後、保存することなくそこに含まれている酵素活性を測定した結果、酵素活性のほとんどは血清にみられ、血球にはわずかしかなかった。これは還元酵素は血清中に存在し、血球由来ではないことを示唆している。, 研究課題/領域番号:02640554, 研究期間(年度):1990, 出典:研究課題「昆虫の血中エクジステロイド濃度の調節機構」課題番号02640554 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-02640554/)を加工して作成, 金沢大学理学部}, title = {昆虫の血中エクジステロイド濃度の調節機構}, year = {2016} }