@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00061181, month = {Apr}, note = {従来、種々のスルホン化合物の位置および立体選択的な合成法並びにスルホニル基に特徴的な新合成反応を開発し、天然有機化合物の合成などへ積極的に活用してきたが、本年度は先に開発したビニル型スルホンおよびアリル型スルホンの位置および立体選択的合成法の開発に引き続き、アルキンのヨ-ドスルホン化によって容易に得られる(E)ー2ーヨ-ドー1ートシルー1ーアルケン(I)の合成素材としての潜在力を明らかにした。即ち、(I)を直接接触還元することにより(Z)ービニル型スルホンが、三級アミンで処理したのちに接触還元すれば(Z)ーアリル型スルホンが得られることが明らかとなったが、更に1ートシルー1ーアルキン並びにその二量体の合成、βートシルエナミンやその加水分解によるαートシルケトンの合成、アルキル銅試薬によるβーアルキル置換ビニル型スルホンの立体特異的合成など、種々の有用なスルホン誘導体調製のための優れた合成中間体となり得ることを明らかにした。また、種々のジエン類のヨ-ドスルホン化により得られる付加物も、ポリエニルスルホンやピロ-ル類の合成に広く活用できることを見い出した。 一方、先にビニル型スルホンのアリル型スルホンへの変換反応において見い出した。「Syn効果」の本質解明のために、種々のビニル型スルホン並びに関連化合物の調整とそのX線結晶構造解析を行った。その結果、最も単純な(E)ー1ーブテニルスルホンは結晶中あるいは溶液中においてもシン型では存在せず、「Syn効果」はアリル型スルホンへの遷移状態においてのみ作用していることを明らかにした。この遷移状態は6π電子系の疑似芳香化によって安定化されているものと考えられるが、実際、等電子構造を有するγーヘテロ置換ビニル型スルホン類のX線結晶構造解析を行ったところ、いずれもsynーコンホメ-ションを有していることが明らかとなった。 なお、オレフィン化合物のパラジウム触媒を用いたカルボニル化反応において、共触媒として塩化銅(II)および(I)を使い分けることにより、それぞれ、モノカルボニル化ならびにジカルボニル化反応を容易に制御できることとを見い出した。, 研究課題/領域番号:03640445, 研究期間(年度):1991, 出典:研究課題「天然有機化合物の合成に有用な新活性種の開発とSyn効果の本質の解明」課題番号03640445 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-03640445/)を加工して作成, 金沢大学理学部}, title = {天然有機化合物の合成に有用な新活性種の開発とSyn効果の本質の解明}, year = {2016} }