@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00061421, month = {Apr}, note = {本研究は、植物におけるrRNA(18S-58S-25SRNA)の転写制御のメカニズムを明らかにすることを目的に、ソラマメ属植物(Vicia faba、Vicia sativa)を材料に、転写制御に関わるシグナルが存在すると思われるrDNAスペーサー領域の一次構造の解析を行ったものである。 その結果、V.faba rDNAのスペーサー内には5つのタイプのサブリピート(A、B、C、D)が存在することが分った。この内タイプCは、その反復数の多様性によってスペーサーの長さに変異をもたらすものとして既に報告している約0.3Kbのサブリピートに相当する。Vicia属におけるこのサブリピートCと塩基の相同な配列が、ゲノミック・サザンによってV.sativaのrDNAスペーサーにも見出されたので、スペーサーの全領域を含む断片をクローン化して塩基配列を決定した。 その結果、V.sativa rDNAスペーサー内にも5種類のサブリピート(I、II、III、IV、V)が存在し、その内のサブリピートIIの一部(約130bp)の領域がソラマメのサブリピートCと約82%のホモロジーを有することがわかった。その他のサブリピートに関しても両種間で比較をしたが有意な相同性は見出されなかった。このことは、V.fabaのサブリピートC及びV.sativaのサブリピートIIが何らかの機能を持った配列であることを強く示唆している。 一方、rRNAの転写開始点を両種についてS1マッピング法によって解析した結果、18SrRNA遺伝子の5'末端からそれぞれ約1.5kb(V.faba)及び0.8kb(V.sativa)上流に存在することが分った。この領域には、これらVicia属植物に限らず、他の高等植物のrRNA転写開始点領域にもよく保存された十数bpの塩基配列が存在しており、植物に普遍的なrRNAの転写開始に関与する重要なシグナルではないかと思われる。, 研究課題/領域番号:63622503, 研究期間(年度):1988, 出典:研究課題「植物rDNAのスペーサーの構造と機能」課題番号63622503 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-63622503/)を加工して作成, 金沢大学教育学部}, title = {植物rDNAのスペーサーの構造と機能}, year = {2016} }