@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00061638, month = {Apr}, note = {本研究機関(金沢大学)が位置する北陸地方は, 産業や人工の集中した地域では他に例がないほどの豪雪地帯で, 特に山岳地では半年以上にわたって地表が雪で覆われている. すなわち, 冬季に北面季節風の吹き出しによって大陸の寒気団が日本海及び日本列島に及ぶとき, 日本列島の日本海側にしばしば大雪が振ることは古くから知られている気象現象である. 北陸地方に居住する者にとっては, 大雪による交通障害, 融雪による浸水に悩まされる一方で, 天然に貯蓄される降雪は貴重な水資源でもあり, 農業および工業用水, 上水道, 発電などあらゆる分野に影響を及ぼしている. 雪をなくしては日本海側の文化, 経済, 政治などを考えることができないのも事実であろう. しかしながら, 大気汚染物質を捕捉した降雪による環境影響や環境循環について総合的な研究や調査がほとんどない状態である. そこで, 本研究では降雨のデータについて検討を行い, ここで得られた降雨についての解析手法を降雪にも応用し, 雨と雪とで統一した考え方で研究を進めた. まず, 一降雨中に含まれる種々の化学成分を測定し, それらの各イオン成分について互いの量的関係の解析を行った. その結果, (1)降水中に含まれる全陰イオン量は任意のPHにおいて水素イオン濃度より高いところから, 測定値の正当性の確認ができた. (2)全陽イオン量に関しては大気中の二酸化炭素ガスと気液平衡を保っている炭酸イオン濃度より高いことからpHに対する分布範囲が制限されていることがわかった. (3)各イオン物質について当量濃度表示で互いの相関を解析したところ, 降水は硝酸アンモニウムや海塩由来の塩化ナトリウム及び塩化マグネシウムが降水に取り込まれたことを示唆する結果が得られた. さらに降雪のデータから降雪のpHは含有する金属類の溶解度に大きく影響しており, 融雪時の土壌生態系への影響の解析に重要な知見を得た., 研究課題/領域番号:62602517, 研究期間(年度):1987, 出典:研究課題「雪を媒体とした大気汚染物質の環境循環と環境影響」課題番号62602517 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-62602517/)を加工して作成, 金沢大学工学部}, title = {雪を媒体とした大気汚染物質の環境循環と環境影響}, year = {2016} }