@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00061643, month = {Apr}, note = {光合成系IIのマンガン錯体は, 二核であると推定されており触媒反応中以下の種々の酸化状態を経ると考えられている. ((II, II), (II, III), (III, III), (III, IV), (IV, IV). しかし現在のところ, 構造, 反応機構などは不明であり, その解明のためには種々の上記酸化状態を有する二核マンガン錯体の合成, および物理化学的性質を調べることが急務の課題となっている. 本研究では二核化配位子(2, 6-ビス[ビス(2-ピリジルメチル)アミノメチル]-4-メチルフェノール(L-1), N, N, N', N'-テトラ(2-ピリジルメチル)-m-キシレンジアミン(L-2)およびN_4, N_3Oトライポッド型配位子(トリス(2-ピリジルメチル)アミン(L-3), N, N-ビス(2-ピリジルメチル)グリシン(L-4)を用いて種々の酸化状態を持つ二核錯体を合成し, それらの構造, 電子状態酸化還元挙動について調べた. その結果, 配位子L-1, L-2では, 二つのカルボン酸架橋とフェノラト, ヒドロキソ, またはオキソ架橋の三重架橋構造を持つ二価三価, 三価三価錯体が得られ, 光合成系マンガン錯体の休止状態のモデル化合物として注目される. 配位子L-3, L-4ではジー〓-オキソ三価四価混合原子価錯体([Mn(L-3 or L-4)(0)]_2が得られた. これら錯体のESRでは, 光合成系で見られるマンガンによるsixteen hyperfineパターンが観測され, モデル化合物として注目される. さらに電気化学的に四価四価錯体も単離することができ, L-3, L-4錯体の(IV, IV)/(III, IV)酸化還元電位は, それぞれ1.08, 0.85Vvs.SCEであり, これらは水を酸化するのに十分な酸化還元電位を持っていることが解った. またこれらの値より, カルボン酸イオンの導入によって酸化還元電位を生体系で予想されている電位にまで下げることが可能であることが明らかとなった. 以上のことより光合成系のマンガン錯体ではオキソ架橋の他に窒素配位子としてイミダゾールさらにカルボン酸イオンの存在が推定される., 研究課題/領域番号:62540458, 研究期間(年度):1987, 出典:研究課題「光合成酸素発生系モデル錯体としての二核マンガン錯体の合成と触媒能の研究」課題番号62540458 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-62540458/)を加工して作成, 金沢大学理学部}, title = {光合成酸素発生系モデル錯体としての二核マンガン錯体の合成と触媒能の研究}, year = {2016} }