@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00061657, month = {Mar}, note = {インド洋西域(アラビア海)沿岸の遺跡から発見される中国陶磁器の種類や器種, 量, 生産地, 年代などを調べることによって, 中世の中国と西アジア・アフリカとの海上貿易の実態と変遷を明らかにし, 同時に出土する多くのイスラム陶器との比較研究によって, 中国陶磁器が西方世界に及ぼした技術的な影響の程度についても研究する. 訪問国は7国である. いずれの国でも, 博物館, 関係政府部局と遺跡を訪れた. 遺物を採集できた国は5国である. 調査の許可を得た国も5国であるが, 調査条件が最もよく, 来年度の発掘を行うことにしたのはバハレンである. バハレンでは12のイスラム時代遺跡を訪れた. 地表に散乱する陶磁器片を採集し, 遺跡の年代を推定し, 遺跡の堆積の厚さ, 保存の状況, 調査環境などを観察した. その結果, 海上貿易を示す遺物を研究するうえで最も重要な遺跡を選定し, バハレン政府考古局長から来年度に始める発掘調査の許可を得た. スリランカでは, 9〜10世紀の港町マンタイ出土の中国・イスラム陶器を中心に, アヌラダプラ, シギリア, ポロンナルワの都市遺跡から出土した中陶磁器を調査し, 国立博物館所蔵品もあわせて研究した. アラブ首長国連邦では, ドバイの9〜10世紀の隊商都市ジュメール遺跡, ラッセルハイマの14〜17世紀の港湾都市ジュルファ遺跡出土品の調査を行った. オマーンではいくつかの城跡から, オマーンで生産したと推定できる釉陶を採集した. 北イエメンでは, カナダ人が発掘を始めたザビード遺跡出土品を見た. インドでは南部の海岸地帯を訪れ, 港町遺跡を見学し, 3カ所の港湾遺跡から中国陶磁器を採集した. モルディブではラーム・アトールに属する島の十数カ所の遺跡を訪れた. 中国陶磁器を発見することはできなかったが, 首都のマレ島ではいくつかの中国陶磁器を採集した. 広範囲にわたる遺跡調査により, 類似する製品を出土する遺跡の広がりを捉えることができた. 各時代の貿易のネットワークを推行できた. 今後は, 一遺跡における詳細な発掘品の検討と, 広い地域の比較検討の両方を組み合わせて, 中世海上貿易の実体をさらに具体的に捉えていきたい., 研究課題/領域番号:62042013, 研究期間(年度):1987, 出典:研究課題「アラビア海における中国陶磁貿易の考古学調査」課題番号62042013 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/report/KAKENHI-PROJECT-62042013/620420131987kenkyu_seika_hokoku_gaiyo_jpn/)を加工して作成, 金沢大学文学部}, title = {アラビア海における中国陶磁貿易の考古学調査}, year = {1989} }