@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00061766, month = {Apr}, note = {本研究において、リングオブン法では困難であった低濃度試料に適用できる迅速分析法の確立を目的とし、装置及び操作が極めて簡単で安価である共通の特長を持つリングオブン法と共沈浮選法を組合わせ、浮選セルをミクロ化し、さらに起泡分離で生成するスカム層を定量的に回収するための簡単な装置を新たに考案した結果、10mlの試料を用いて0.01ppmレベルの銅及びニッケル,カドミウムを同時濃縮して定量できる方法が確立できた。 (1)分析法:0.1〜1.0μgの銅及びニッケル,カドミウムを含む溶液10mlに鉄(【III】)0.5mgを加え、アンモニア水でpHを調整し水酸化鉄(【III】)沈殿を生成後、0.1%界面活性剤(ラウリル硫酸ナトリウムまたは塩化ベンザルコニウム)エタノール溶液30μlを加えて浮選セルに移し、窒素ガスを通気し沈殿物をスカム層として浮上させた。考案した装置でスカムを分離し、小型ビーカーに移して蒸発乾固後0.1M塩酸10μlに溶解した。この溶液をリングオブン装置上のろ紙の中心に定量的にスポットした後、濃アンモニア水を滴下した。鉄(【III】)は水酸化物となり原点に保持され、銅及びニッケル,カドミウムはアンミン錯イオンとなりリング(径22mm)状に分離濃縮した。その後、ろ紙に発色剤をスプレーし発色強度を標準リングと比較してそれぞれの元素を定量した。 (2)結果:銅及びニッケル,カドミウムは定量的に水酸化鉄(【III】)と共沈し、新たに考案したスカム回収装置により95〜100%の回収率を得た。この値は従来のスカム回収法(約90%)に比べ十分定量的である。銅及びニッケル,カドミウムの検出限界は0.05,0.1,0.01μgであり、定量範囲は0.1〜1.0,0.1〜0.5,0.02〜0.1μgであった。また、銅及びニッケル,カドミウムはろ紙上に同時濃縮されているので、ろ紙を切り分け、一枚のろ紙で三元素の定量が可能であった。本法は試料水10〜20mlを使用して0.01ppm以上の銅及びニッケル,カドミウムを簡便に分離定量できた。, 研究課題/領域番号:61540415, 研究期間(年度):1986, 出典:研究課題「ミクロ起泡分離-リングオブン法による極微量元素の迅速分離分析に関する研究」課題番号61540415 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-61540415/)を加工して作成, 金沢大理学部}, title = {ミクロ起泡分離-リングオブン法による極微量元素の迅速分離分析に関する研究}, year = {2016} }