@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00061767, month = {Apr}, note = {本研究の第一の目的は、GaAs単結晶を用いたラジオ波(rf)電場による励起実験であるが、この試料は表面に電極を形成することが非常に困難であったため、試料の加工に予想以上の時間を費やし、実験は大幅に遅れた。実験の結果、2ms程のrf電場で69Ga核スピンの共鳴線の完全な飽和を観測し、一応の成果を得た。しかし、励起効率が文献から予想していた程も高くなかったため、必要な励起効果がみられず、以前の【Al_2】【O_3】についての実験結果を越える成果は得られなかった。音響的な励起の場合、その励起効率は一般に試料中に不純物が存在する方が高く、おそらく文献における試料は純度が低かったのではなかったかと思われる。低純度の試料にすれば励起効率は向上したかもしれないが、逆に電気的な耐圧が下がるため結果は同じことであったであろう。他に高い励起効率が見込まれる試料をみつけたが、この試料で実験をするにはNMRスペクトロメーターを作り直す必要があるためすぐには、実施できなかった。いずれ試みるつもりでいる。 第二の目的であるNMR多準位系におけるrf電場励起中の熱混合についての理論的な研究は、上記実験の準備中に進み、論文にまとめ上げる段階に至った。現在作成中である。更に又、その理論的考察の過程で二つの成果が得られた。一つは、磁気双極子相互作用による二量子ロータリーエコーの観測の可能性が判明したことで、すでに実験的にも実証し、その成果を論文に仕上げた。もう一つは、かねてから懸案の三準位系における二量子回転系飽和の問題を深く掘り下げる見通しが立ったことである。これはスピン熱力学的見地に立った非常に興味のある問題で次回の研究課題である。最後の目的のGaAsにおける光ダイナミックポーラリゼーションの実験は、レーザー光を照射した反応としての蛍光は観測できたがそれ以上は時間の都合で進まなかった。, 研究課題/領域番号:61540276, 研究期間(年度):1986, 出典:研究課題「パルスRF電場励起によるNMRスピンダイナミクス」課題番号61540276 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-61540276/)を加工して作成, 金沢大教育学部}, title = {パルスRF電場励起によるNMRスピンダイナミクス}, year = {2016} }